新しいスキルを20時間で習得する方法。【書評】

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オリンピックで優勝するようなプロレベルになるためには、次の条件が必要です。

限界的練習
  • 専門のコーチを付ける
  • 毎日3~5時間集中して練習する
  • その練習を何年も続ける

これを限界的練習と呼ぶのですが、普通の人はまず無理でしょう。

ですが、「まあまあ良いレベル」ならば20時間で到達できるようです。

しかも20時間というのは最長の時間なので、ジャンルによっては、もっと短い時間で習得することができます。

かなり魅力的だと思いませんか?

今回の記事は、TEDで1500万回再生されている動画を詳しく本にした、『たいていのことは20時間で習得できる 』 (ジョシュ・カウフマン著)という本の書評になります。

最初はスキル上達が早い

学習曲線」や「練習のべき乗則」と呼ばれるものがあります。

外部リンク>>>練習のべき乗則

簡単に説明すると、「最初は上達が早いのだけど次第に緩やかになっていく」というものです。

ただし全くやり方がわからないことというのは、手を出しにくいですよね?

新しいスキルを習得する場合、どういう順番で手を付けていくのが良いのでしょうか。

最も重要な4つのルール

本書には10のルールがあるのですが、その前にジョシュ・カウフマンがTEDで話した4つのルールをチェックしてみましょう。

10のルールの中で特に重要なのがその4つだった、とは思いませんか?

4つの学習ルール
  • 1 スキルを分解する
  • 2 自己修正できるだけ学ぶ
  • 3 練習の障害を取り除く
  • 4 少なくとも20時間練習する

1 情報は細かく分けないと、短期記憶を通して長期記憶に刻まれにくい。

2 事前情報と言って、前提の知識があればあるほど学びやすくなります。

3 誘惑は物理的に遠ざけて、練習は物理的に取り掛かりやすくする。これを20秒ルールと言います。

4 これは記録をつけるしかないですね。

超速スキル獲得法10のルール

学習する前の準備、計画の立て方になります。

  • 1 魅力的なプロジェクトを選ぶ
  • 2 1つのスキルにエネルギーを集中する
  • 3 目標パフォーマンスレベルを明確にする
  • 4 スキルをサブスキルに分解する
  • 5 重要なツールを手に入れる
  • 6 練習の障害を取り除く
  • 7 練習時間を確保する
  • 8 すぐにフィードバックが返ってくる仕組みをつくる
  • 9 時計のそばで一気に練習する
  • 10 量と速さを重視する

1~7までは細かい説明は不要かなと思います(大体あってる、というレベルで良し)。

8 世の中で難しいと言われていることは、フィードバックが返ってくるのが遅い分野です(小説とか漫画とか)。

フィードバックが得られにくい分野は、かなり工夫する必要がありますね。

10 量を重視したほうが質も良くなるという実験結果があります(本書の42Pに乗っていました)。

なので、逆に質を重視すると量が出せません。

原因は先程書いたように、回数が少なければフィードバックも少ないからです。

効果的学習10のルール

今度は実際に学習に取り掛かる時のルールになります。

  • 1 スキルと関連トピックを調べる
  • 2 わからなくてもやってみる
  • 3 心的モデルと心的フックを知る
  • 4 望んでいることの「逆」を知る
  • 5 実際にやっている人の話を聞く
  • 6 環境から気が散る要素を取り除く
  • 7 覚えるために間隔をあけて反復と強化をする
  • 8 チェックリストとルーティーンを設ける
  • 9 予測を立て、検証する
  • 10 生物学的欲求を大切にする

わかりにくいものがあるので、少し説明します。

2 コンフォートゾーンチャレンジといって、「怖くてできないと思うことをする」ということです。心理的な恐怖という話なので、身体的に危険なことは素直に避けましょう。

3 心的イメージという非常に難しい概念です。内容が専門的すぎるために本書でもうまく説明できていません。

心的イメージについては『超一流になるのは才能か努力か?』という本に詳しく乗っています。

4 反転と呼ばれる方法です、では例を1つ。

ポジティビティ比というものがあります、ポジティブ3:ネガティブ1の比率以上のことはうまくいっているというものです。

では反対のポジティブ1:ネガティブ3以上のことを思い浮かべてください。

簡単に理解できたと思います、これが反転です。

7 分散学習といって、忘れた頃に覚え直すのが効率が良いということです。

Anki」というアプリケーションが有名ですね。

昔のカードゲーマーと今のカードゲーマー

超速スキル獲得法といえば、僕は現代のカードゲーマーを挙げたい。

現代のカードゲーマーならば20時間あれば、誰もが「まあまあ良い」レベルに到達しているでしょう。

子供の頃の僕は「まあまあ良い」レベルまで500時間以上かかっていた気がします。

インターネットがなかった時代の昔のカードゲーマーは、何故かデッキにコスト4以上のカードしか入れていませんでした(上級者を除く)。

当然コストを加速させるカードも無し。

現代のデジタルカードゲームだったら、そんなデッキでは最低ランクの初心者にすら歯が立たないでしょう。

現代のデジタルカードゲーマーは、まずデッキタイプを学びます(リセマラ的に)。

アグロ、ミッドレンジ、コントロールなど。

カードが揃っていないうちから、大きく外れない組み方をするので、上達が速いんですね。

毎日40分練習しよう

20時間は1200分なので、1つのスキルを30日で覚える場合は毎日40分。

14日(2週間)で覚える場合は毎日85.7分(1時間以上集中するのは大変)。

60日(2ヶ月)で覚える場合には毎日20分。

これで1ヶ月に1つ新しいスキルを覚えられます。

1日の練習時間を40分と決めていれば、カレンダーに印を付けていくだけで大丈夫。

面倒くさい記録を付けなくていいので、比較的お手軽と言えるでしょう。

参考にした書籍や動画など

著者がヨガを覚えたやり方が書いてあるので、この本を見るとヨガが10分で覚えられます。

学習学の本で、学びに関することなら大抵のことが書いてあります。

トレーニングの専門家アンダース・エリクソンが書いた、かなり上級者向けの本。

The first 20 hours — how to learn anything | Josh Kaufman | TEDxCSU

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