嫌われる勇気、アドラー心理学の話その2-2「劣等感について」

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前回は「自分の事が嫌いなのは人間関係で傷付きたくないから、避けるために理由をこしらえている」という話でした。

今回は、なぜ人間は劣等感を感じるのかという話。

 

優越性の追求

 

人間の普遍的な心理で、強い弱いという程度の違いはあれど全ての人が持っている特性。

それが優越性の追求ってヤツで、コレのおかげで子供が歩けるようになったり、文明が進歩したりするらしいです。(人間は何故か種の保存のために動くという特性と似たようなものだろう)

ソシャゲでSSRが欲しいとか、より人として成長したいとか、そこに山があるから登るとかですね。(ジョージ・マロリーの名言)

 

劣等感

 

「劣等感」というのは「優越性の追求」と対をなすもので、山頂に到達できていない自分に対して、劣っている感覚を抱くこと。

 

劣等感の特性を箇条書きにしてみましょう

  1. 特定の物事ができない自分を劣っていると思う心境
  2. 客観的な事実ではない
  3. 主観的な解釈である
  4. 努力や成長を促す健全なもの
  5. ただし、長く持ち続けることに我慢できる人はいない

 

この長く持ち続けられない特性がとても厄介で、人は劣等感を解消するために病的なこともしてしまうという話になっていきます。

 

というか人間は一歩前に踏み出すだけでも、大変なエネルギーや勇気がいりますよね。

そして、そういった「やる意志力」を発揮したあと「やり続ける意志力」も発揮していかないといけない。

そこまでやっても、勝てない戦があるように必死に努力してもどうしようもない事柄は世の中には多い。

どこでつまづいても、人は少しねじ曲がってしまう。

 

様々な劣等コンプレックス

 

劣等感を言い訳に使いはじめた状態を劣等コンプレックスという。

 

1.見かけの因果律

 

学歴がないから成功できない

太っているから女性にモテない

チート能力を持って異世界転生してないから人生を心から楽しめない

 

「Aだから、Bできない」という論理

 

本来なんの因果関係もないのに、あたかも重大な因果関係があるように説明し、自らを納得させる。

これはフロイト的な原因論であり、「学歴が低いから成功できない」という考えは、「成功したくない」ということ。

 

「Aさえなければなー、俺は有能で価値があるんだけどなーチラッチラッ」

こういう状態

 

見かけの因果律についての僕の感想

 

TEDで見たんだけど、金持ちの家に生まれるのが人生を成功させる上で最も重要なことであるらしい。

統計的にそういった調査結果が出ているし、あのTED公演だしね。

ただそのスピーチでは貧乏な家に生まれてきた子供は、大人になってから何故か全然健康に気を使わないどころかむしろ異常に不健康であるそうだ。

実際にそのスピーチしていた人も、調査の結果そうだったことに驚いたと言っていたし、原因はよくわからなかったらしい。

だってなんの関連性もないように見えるし、考えてもなんの関連性もなさそうだからだ。

 

対戦ゲームのプロゲーマーは、大体の人が健康に気を使うといいと言っているんだけど、実際に対戦ゲームをプレイするメインの層って貧乏な人が多い。

だから不健康な人ばかりだった。(みんな健康であるほうがゲームで勝てると知っているのにである)

「どうしてそんな不健康なんだ?明らかに意図的じゃないとおかしいだろう?」と質問するたびに「早く人生終わらせたいからじゃないか?」と、みんな口を揃えて悲しいことばかり言ってきた。

「俺は貧乏だから不健康なんだよ、金持ちだったら毎日ジム行って有酸素運動とウエイトトレーニングして、早寝早起きしてるに決まってるだろ、なんでそんなこともわからないんだよ」

僕は1000人以上と遊んできたが、今まで一度もこんなセリフを聞いたことがない。

本人達が気付いてないのにハッキリと因果関係があるので、これは本物の因果律なんだろうなと。

 

なのでAだからBできないというのは、問題を認識できていれば対処したり回避したりできるはずなのに、それを言い訳に使って一切行動を起こさない状態なのだろう。

 

2.優越コンプレックス

 

劣等感に苦しんでいるけど、まっとうな手段では補償する勇気がない。

または努力してもどうにもならなかった。

「AだからBできない」という手段でも全然我慢できない。

できない自分を受け入れらないのに、ずっと劣等感にさいなまれている。

さてどうしようか。

 

これが自慢する人の正体であるようだ。

あたかも自分が優れているかのように振る舞うことを自慢という。

 

  1. 自分の父親はパイロット
  2. あの選手は自分が育てた
  3. 俺の恋人は医者の娘のお嬢様だよ
  4. 昨日2時間しか寝てない
  5. すまん、曲芸士持ってない雑魚おる?
  6. 初日に占いで黒引いたわ
  7. 昨日オールで遊んだわーオールで遊んだわー

 

4番目は中学生の時の僕で、7番目は高校時代の同級生のヨウスケ君です。

もしかしてヨウスケ君の印象、あんまり普段は人と遊ばないタイプ。

同性にも異性にも人気がなく、なおかつ日々真面目に生きている人なんだろうなと思いませんでしたか?

正解!!

やっぱ人類はミサワなのでしょう。

 

自慢というのは劣等感の裏返しであって、なぜか本当に自信を持っていることってあんまり自慢しないからね人間は。

人類全体の発展的なためには、優れている面こそ、もっとアピールするべきだと思うんだけどな……

優越コンプレックスってのは、ただの自慢したがり屋ってことだね。

 

3.不幸自慢

 

不幸な生い立ちなどを、自慢するかのように語る人っていますよね。

彼らがどういった心理的プロセスを踏んでいるかというと

 

  1. 不幸であることによって特別であろうとする
  2. 不幸である点で人の上(優位)に立とうとする

 

病気とか怪我とか失恋とかした人はこんな感じだ。

 

今は高熱なんて出さないけど、幼い時に僕はよく熱をだしていた。

そのたびに母親はオレンジジュースを買ってきたり、その日の夕食は焼肉であったり、おかゆを作ってくれたりした。

だけど高熱の時って本当に味覚がなくなるし、おかゆは熱いだけで美味しくないし、焼肉に兄弟が喜ぶだけで、熱をだしている本人は全く嬉しくなかったそうだ。

他には、すぐに機嫌悪くなったりする人とかも不幸自慢に当てはまるのかな。

 

アドラーが言うには私たちの文化で1番強いのは、赤ん坊であるらしいです。

弱さというのは人を支配する武器になるのですが、自らの不幸をそのように使っていると、その人は永遠に不幸を必要としてしまう。

だから厄介であるという話だ。

 

まとめ

 

人間は優越性の追求という習性があるので、劣等感を感じるのは避けることができない。

劣等感を感じることは当たり前で特に不健康な状態ではない。

劣等感を、努力 成長 工夫 行動といった、まっとうな方法以外で克服しようとするのはあんまり良くない。

どうでも良いことや不幸を自慢するのは、単純に前に進むことができず行き詰まってしまう。

 

人間やはり行動が大事という話になるんですが、僕が思うに人間が行動できないのは、水とか食料と違って早急に解決しなくても大丈夫だからじゃないかなと。

 

結局今回の話も前回同様に

コンフォートゾーンを脱出できてないから

という結論だ。

そのために劣等感を克服するために自慢するようになってしまうのだ。

もっと新しいことをすることに慣れる必要がある、というのが一般人の課題なんだけど、世の中便利だからなんでも人任せになってしまったんだね。

心理学

Posted by 北川楓