エッセイ

母親の声が耳障りすぎる理由について考えてみた

耳障りな声質

それにしても酷いタイトルです。

 

生まれてこの方、母親の声質はずっと僕には合わなかった。

僕の母親は基本的に機嫌が悪く、起きている時間の大半は喚き散らています。

しかし非常に申し訳ないんですが、そうじゃない時も嫌な声なのです。

 

今突然、「それっておかしくない?」と感じたので、ここに感じたことを記しておくことにしましょう。

 

幼い頃、母親と姉が電話に出る時の声が全然違うことに驚いたことがある

 

最初に気づいたのは何歳か忘れましたが、かなり僕が小さい時だったと思います。

いつもどおりに母親の機嫌が悪く、ヒステリックに酷い罵詈雑言を喚き散らしている時、家に電話がかかってきたことがあります。

 

その時あまりにも急に優しい声になったので、普通に電話している最中の母親に、「なんで急にそんな違う声出すの?」と思わず質問してしまいました。

結局終わったあともその質問には答えてはくれませんでした。

 

姉も宅配の人に呼ばれて出る時と、僕に話しかける時の声が全然違っていましたが、その頃には女性というのはそういうものであると認識していたので、特に何も言いませんでしたが。

 

一般的に人間、裏表があるのはよくないとされています

 

母親が質問に答えなかったのは、正にこれが理由です。

つまり、正直に「外の人にも家で喋っているのと同じような声のトーンで話したら、まともな人だと思われない可能性があるから、電話だと高い声で喋るんだよ」と、子供には言いにくいでしょう……

 

ライ麦畑の主人公じゃなくっても、インチキ臭いと感じることでしょう。

 

なぜまともじゃないと思われるのかと言うと、一般的に公衆の面前で太い声で喋る女性は少ないからです。

ですが、太い声で喋れば男性からの反応というのは大体「酒で焼けている声」とか「がさつな女だな」と思われるだけです。

ネットならば思われるどころか、普通に言われたりもします。

 

たまにそういう太い声なのに素の喋り方をする女性っているんですが、明らかに男性が聞き慣れない声なんですよ。

男の人って馬鹿なので、女性のぶりっ子がわからないんですよね。

だからそういった話し方をする女性のことを、「裏表ない正直な女性なんだな、素敵」なんて決して思わない。

 

やはり受け取る側に問題がある

 

男性「やっぱ女性は声が優しくないとね」

という声がでかすぎるから、女性の声質が外と家で違うということになってしまう。

そして更に言うと、なぜ僕が母親の声が耳障りに聞こえるかというと、そういった仕組みがわからなかったからです。

 

僕の父親は決して、母親の声を耳障りとは思わないでしょう。

誰と結婚するからは選べるが、母親は選べない。

 

母親の地声が僕の好みではないからと言って、耳障りとまで言うのは病的であったようです。

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