
あなたは次のような経験がありますか?
突然、昔のイラッとする出来事を思い出して腹を立てる。
誰にでもあることだと思います。
しかし、そういったことが頭にこびりついて離れなくなる人も少なくありません。
「人を許せないという気持ちから開放されるためにはどうしたら良いの?」
先日そのようなことを人に質問されました。
何十年も恨みや怒りを抱いて過ごすのは辛いでしょう。
人を許せないという心理を克服したい人向けの記事。
よく世間一般で言われている、相手を許すのが大事という方法は、全く役に立ちません。
許せるくらいのことであれば、悩まないからです。
相手を許すという方法の穴
Aさんという人物が、ふとした時に、過去の嫌な出来事を思い出したとしましょう。
その時に、笑って許せるか怒り狂うかというのは、状態によります。
体調、その日の天気、疲労度、私生活、金銭状況など。
相手を許すというのは、たまたまその日の体調が良かっただけ。
体調の悪い日にまた思い出せば、心は烈火のごとく。
「相手を許す」というのは耳に心地が良いですが、 「3億円当たれば鬱病が治る」というのと同じくらい極端な理論であります。
相手を許せばいいという考えは、「一度決めた考えは決して変わらない」という前提なので、破綻した考えなんですね。
そもそも私達は、普段から他人も自分も許している寛容な人物です。
自分の考えていることは重要だと思う
自分の考えていることは重要であるというのは、数字にするとわかりやすいでしょう。
あなたが重要度50のものを考えている時、それは必ず重要度51以上に感じます。
人間の心理として、目立つものは重要なもの、注目した対象が原因だと思ってしまうという性質があるのです。
なので、人間は同じことを考えれば考えるほど、どんどん極端な考え方をするようになります。
建設的じゃない物事は、忘れたり気を紛らわせるほうが良いのです。
忘れるにはどうしたら良いか?
人を許せない原因は、そのシーンを何度も思い出してしまうから。
忘れてしまえば解決する。という話です。
では具体的に、どれくらいの期間を思い出さずに過ごせれば、忘れられるのでしょうか?
記憶にはタイマーがある

上の図は、エビングハウスの忘却曲線というものです。
上の図は、短期記憶のあらゆることに当てはまります。

あなたが嫌なことを思い出した場合、上の図のようになります。
つまり、思い出せば出すほど、どんどん思い出すのが楽になっていきます。
逆に思い出さなければ、どんどん思い出すことが大変になっていくのです。
「もう何度も思い出していて、完全に長期記憶として定着している」という人がいても大丈夫。
長期記憶の容量には限りがありませんが、重要でないと思うことは、長期記憶に保存されたあとでも忘れるようになっていくのです(母国語も忘れる)。
もし思い出しそうになったら、代わりに○○をする。と決めておくのが良いでしょう。 ダイエットと同じ、立ち向かうのではなく、気を紛らわせるのです。
終わりに
何年も前のことに怒りをぶちまけるというのは、良い方法ではありません。
色々と書きましたが、ようは誰もが納得する方法はないかもしれません。
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