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【モラル・ライセンシング】良いことをしたら悪いことをしたくなる【対策】

モラル・ライセンシング

モラル・ライセンシングとは、良いことをすると悪いことをしたくなるという心理学用語です。

モラル・ライセンシングの例
  • いっぱい運動したから、いっぱい食べてもいい
  • 1時間勉強したから、あとは1日中遊んでてもいい
  • 毎日働いているんだから、家に帰ったらずっとMMOしててもいい

努力を継続できる人や常に生産的な人、見渡せばたくさんいるのですが、割合で言えばとても少数でしょう。

次のような人向けの記事
  • 良いことをすると悪いことをしたくなるメカニズムを知りたい
  • モラルライセンシングを防ぐには?
  • もう少しやる気を出したい

モラル・ライセンシングのメカニズム

モラル・ライセンシングとは

ノーベル賞を受賞した心理学者、ダニエル・カーネマンの提唱する焦点錯覚(フォーカシング・イリュージョン)の1つです。

カーネマンは「人生のどんな要素にも、あなたがそれについて考えている間に感じるほどの重要性はない」と言いました。

注目の対象 自分の素晴らしい行為

どのくらい注目しやすいかは人それぞれ違いますが、自分の行為に注目すれば、それが素晴らしいことだと思います。

人にジュースを奢ったことを一生言い続ける同級生は、自分の行為に注目しているからです。

彼は、あなたがジュースをお返しをするまで言い続けるでしょう。何故ならば自分だけ良い行為をしていると思っているのは、面白くないので。

タイミング 有意義なことをする前

全てモラル・ライセンシング
  • 学校が終わったら、(勉強ではなく)ゲームをする
  • 仕事が終わったら、(勉強ではなく)お酒を飲む
  • 休日は午前中に寝て、(勉強ではなく)午後も好きなことをする

これらは全てモラル・ライセンシングですが、タイミングはどれも同じで、有意義なことをする前です。

特別に意識高い人じゃなければ、どれも一般的なことですし、特に構わないですけどね。

つまりモラル・ライセンシングとは、有意義なことをする前に、自分の立派な行為に注目することによって起こると定義できます。

モラル・ライセンシングの対策

モラル・ライセンシングの対策では、自分の悪い行ないに注目する反対の行為が通用しません。

ですが、問題は注目した対象タイミングの2つだけです。

考えられる対策
  • 自分の良い行ないに注目するのは、夜に寝る時だけ
  • 悪い行ないをしたくなったら、それを毎日続けると考える
  • 成果を出すのに、もう少し楽な方法を考える

それでは、順番に見ていきましょう。

いつ精神勝利するのか?

例えば、土曜日と日曜日が休みだったとしましょう。

その場合は、金曜のやるべきことが終わった直後に精神勝利するのが、もっとも気持ちが良いですよね?

それだけ気分の良い時間が長く続きます。しかしその場合、月曜日まで大したことはできなくなるでしょう。

1日の中で気分が良くなったほうが、お得なタイミングがあります。

それは、布団に入って寝る瞬間です。

悪い行ないは毎日続けると考える

1日だけならなんともない行為でも、毎日続けると考えると非常に重たく感じます。

お酒や喫煙を辞めたい人は、毎日同じ量を摂取すると考えると良いと言われています。

自分は元喫煙者で今でも頻繁に吸いたくなるのですが、そのたびに「1本吸えばまた毎日吸うようになる」と考えて我慢しています。

要点とおさらい

書いたこと
  • モラル・ライセンシングとは、良いことをすると悪いことをしたくなる心理のこと
  • 発動する条件は、自分の良い行ないに注目した時
  • 有意義なことをする前に、良い行ないに注目しなければ良い
  • 夜寝る瞬間には、どんどん注目していこう

モラル・ライセンシングについて書かれた本

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比較的読みやすい。

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図解バージョンのほうがオススメです。

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難読書。

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