
「一年の計画は元旦に立てるべき」と言いながらも、その計画が達成されることはありません。
凄く立派な人物でない限り、目標というものは立てても達成されないというのが当たり前でしょう。
ようは目標や計画を立てても、腹立たしいほど達成されません。
ゆえに計画や目標の立て方というのは、ずっと研究されてきました。
その1つに、目標と成果指標(Objectives and Key Results )という計画の立て方があります。
略してOKRと呼ばれるものです。
自己流で目標を立てるよりは、効果が高いと予想できますし、何よりやり方が凄く簡単なのです。
目標の立て方
オリンピックに出るアスリートでもない限り、目標が1つというのは現実的ではありません(英語を覚えるために海外に住む、というような極端な方法を、没入法という)。
しかし目標が100個もあったら物理的に達成できませんし、それだけで疲れてしまうでしょう。
なので3~5個。
❌ 毎日身体を鍛える ? 1年以内にベンチプレスで100キロを10回上げれるようにする
毎日身体を鍛えるというのは、抽象的すぎて目標設定の仕方としては全然ダメです。
わかりやすくて、ちょっとワクワクするようなタイトルを付けるイメージですね。
良いタイトルならば、それは良い目標と言えるでしょう。
目標の立て方をマスターしたところで、次に成果指標を見てみましょう。
成果指標の立て方
急に、わかりにくくなりましたね。
1つの目標につき成果指標は3つ以外は、イマイチ意味がわかりません(少なくとも自分はパッと理解できなかった)。
とりあえず、10万文字の小説を書き上げるという目標を立てて、成果指標を考えてみましょう。
成果指標は計測可能なもの
なるべく数字を入れるということでしょう。
出来た、出来ない、でも良いですね。
ちょっとゲームみたいだなと、書いてて思いました。
目標達成に直接結びつく成果
この場合ですと、毎日1000文字書く、あるいは毎週5000文字書くなどが考えられます。
1000文字は計測可能。
10万文字という目標達成にも直接結びついています。
行動ではなく行動の成果を定義
行動だけ書いた場合は、小説を書く。となります。
行動の成果を定義すると、毎晩小説を1000文字書く、もしくは毎晩小説を30分書くとなります。
計測可能な指標には完遂の証拠を含める
恩田陸は午前中は小説を書くそうです。
この場合の成果指標は、「朝の8時から12時まで小説を書く」となります(凄くファンというわけではないので正確な時間帯ではない)。
村上春樹は毎日、原稿用紙10枚分書きます(朝起きたらすぐに取り掛かるそうだ)。
この場合の成果指標は、「朝起きたら原稿用紙10枚分書く」となります。
最適な達成率は60~70パーセント
1年以内にベンチプレスで100キロを10回上げれるようにする。
この場合は60~70キロ上げられるようになるのが良い、ということになります。
一般的には1年以内に100キロ上げられなかったら失敗と考えますよね?
どういうことかというと、OKRでは100キロ上げられた場合は目標が低すぎたと考えるわけです。
「ん~軽々達成しちゃったな~、やっぱ俺に取っちゃ目標が低すぎたか~、まっ、なんとなくそんな気はしてたんだけどね」と、地獄のミサワみたいに考えるのです。
実際、一生懸命努力したぐらいで100%達成できるという目標は、大した目標ではないでしょう。
反対に50キロしか上げられなかった場合は十分な成果指標を上げられてないのでは? と考えます。
「ごめん、あの小説は主人公が異世界転生したところで止まってる。実はまだ200文字しか書いてないんだ」といった具合です。
成果指標が適切ならば、しっかり実行していれば60パーセントは達成しているだろう、という考えです。
0.1ポイント刻みで付けます
0が進展なし
1が目標完全達成
0.6~0.7が目標達成
終わりに

100点目指すつもりで勉強して60点だとしても、これで良しと満足するのがOKRと言えます。
誰でも必死に努力した時期はあると思いますが、振り返ってみれば大体60%は達成していた気がしませんか?
その点、OKRならばイチイチ挫折感を味わわずに済みますし、努力はしているので物事は先に進みます。
これは非常に希望がある考え方です。(哲学には中庸という言葉がある)
他にも単純に、毎日成果指標をこなして点数を付ければ、目標を忘れずにすみます。