上達に関すること

最近こうやって本を読んでいる。【効率の良い本の読み方とか読書のコツとか】

この間、「最近ようやく本を読み方がわかってきた」というツイートをしたら、記事を書いて欲しいと言われていたのですが、やっと書くことができました。

慣れ親しんだことでも実際にプロセスをまとめるとなると、難しいものです。

自分の経験だけで書くのも無責任なので、よく読んでいる認知心理学のサイエンス書も参考にして書きました。

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

超一流になるのは才能か努力か?

それでは、まず簡単な読書プロセスから。

全体の流れの簡単な説明

  1. 自分に取ってどのような価値や意味があるか考えてみる
  2. 目次、まえがき、あとがきを5分で読む
  3. タイトルと目次を図にする
  4. 読む
  5. 覚えた知識を使ってみる

1は、読むための前提条件を満たすために。

2と3は、4の読むを達成するために。

5は、読んだだけでは内容を覚えられないからです。

 

次はプロセスの意味を1つずつ見ていきましょう。

価値や意味を見い出すのは何故か?

能動的な活動

1つ目はモチベーション、人間は無意味だと思うことをするのが非常に苦痛であるということ。

なので読む価値があると思わなければ、その本を読むことが難しい。

動機はまず行動からとか、行動を起こすと気力が湧くのが人間なのですが、いきなり本を開くのは訓練なしではちょっと難しいのです。

いきなり本を開くことができる人というのは、既にその本に価値を感じる人、もしくは躊躇せずに行動を起こすこと自体に価値を感じている人じゃないと出来ないと思います。

なので、ちょっとだけ動機づけしてから本を読むというイメージ。

 

2つ目は意味は理解の第1歩だから。

知識というのは外にある何かではありません。

人間の脳はコンピューターに例えられることが多いですが、そうなると専門知識はアプリケーションのようにインストールするものだと考えてしまいます。

読書(学習)とは、情報を受け入れるだけの受動的な活動ではなく、能動的な活動なんですね。

人間の脳はコンピューターよりは道路に近く、活動を繰り返すと道が太くなる。

専門知識というのは、あまり一般的でない知識の相互関係がわかるということを指します。

AとBとC単体の意味を知らないと、AとB、AとC、BとC、AとBとCの組み合わせの意味を理解することができませんからね。

5分で全体に目を通すことの意味

速読というものは科学的証拠が非常に怪しく、ほとんどの科学者は信じていないそうです。

ですが速読法でプレビューと呼ばれる(ことが多い)、タイトル、目次、まえがき、あとがきなどを最初にサッと目を通しておく方法はとても有効である。

全体を浅く理解しておくだけで、かなり読みやすくなるからです。

 

ちなみに月に本を何百冊も読むとかアピールする人がいるのは、海賊が残虐だと思われていたのと理由は同じで、マーケティングによるものです。

タイトルと目次を図にするのは理由

力を入れて内容を習得したいという名著ならば、図にするのが良いでしょう。

文字というのは一方向にしか進まないけど、図はそうじゃない、なので文字に比べて相互の繋がりが理解しやすくなります。

  • よっぽど覚えたい内容が書いてある本
  • 読むのが何ヶ月もかかる難しい本

これらの本を読む時、最初に作成してみることをオススメします。

というか、よっぽど簡単な内容の本じゃない限り、ただ読んだだけではほとんど全く理解できないのが一般的なのです。

一度に読む時間は短いほうが良い

理由は次の2つ。

  1. 集中力の問題
  2. 短期記憶容量の問題

1つ目の集中力ですが、人間は集中力があんまり続かない。

体調と慣れによって変わるだろうけど、5~60分くらいだと言われています。

なので難しい本は5分読んだだけで疲れます、その時は後で読めばいい。

 

2つ目の短期記憶ですが、人間の短期記憶力は弱く、数字でいうと3~4桁までしか記憶できません。

知識は分割して学ぶと最も効率が良いので、4時間読むより20分を12回に分けて読んだほうがいいです。

効率的な記憶方法の具体的な手順【忘却曲線と分散学習】

 

気合を入れて長時間読もうとするよりも、あまり考えずに本を読む回数を増やしたほうがいい。

覚えた知識を使う方法

  1. 誰かに話す
  2. 本の内容を試してみる
  3. 小テストを作ってみる

まず1、これは好きな作品を誰かに話すのと一緒なので、深く考えなくていいですね。

次に2、物語や漫画以外なら実際に何かしらのやり方が書いてあることが多い。

最後に3、検索練習といって、自分用の小テストを作る方法は物凄い効果が高いです。

知的アスリートは誰もがこの練習方法をしているそうです。

この検索練習は一見とても簡単そうだけど、やってみると意外にエネルギーを使います。

僕は学校の先生は今でも嫌いなんだけど「テストを作るのは中々大変だったんだなー」とその時思いました。

消極的な方法で身につけられる知識は大したことがない

今書いた3つはどれも記憶の生成効果 (Generation effect)という認知バイアスで、自分で書いたり話したりした記憶の方が記憶に残るというもの。

能動的な活動が大事であり、つまり積極性が必要。

逆に楽な方法とか受け身の姿勢では高が知れている、という表現が適切になるでしょう。

 

でも馴染みがないジャンルの本ならば、漫画でわかるとか、中学生でもわかるとか、表紙が萌え絵とかの入門書を選んだほうがいいと思う。

終わりに、書いたことと抵抗感の克服について

読書のプロセスについて書きました。

  • 最初に意味や価値を見いだすことの重要性
  • 知識は分割して学ぶと最も効率が良い
  • 記憶の生成効果

 

自分で書いている最中に一番重要だなと感じたのは、本を読む時間ではなく本を読み始める回数ですね。

本を読む事(学習)は結構大変なんですが、あまり気負いせずにソーシャルゲームを起動するかのごとく始めるのが良いのでしょう。

そのためには、電子書籍リーダーや本を読みやすい場所に置いておくのが良いかと思われます。

僕は本はそのように読めるのですが、ブログの記事となると今でも抵抗があって、中々克服できません。

プロシュートの兄貴みたいに、何事もすぐ抵抗なく取り掛かれるようにしたいですね。

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