
「思慮深い人」と「考えない人」、どちらのほうが成功したり満足感のある人生を送れる可能性が高いのでしょうか。
工夫して物事を行うのは良い事なので、考える事が良く、考えなしは良くない。そう子供の頃は大人からそのように言われます。
しかし実際に日常生活を過ごしていると、思慮深いというのは本当に美徳なのか、疑問に思うことが多いです。
一般的に思慮深い人のほうが頭が良いとされていますが、本当に優れているのでしょうか?
思慮深いことによる1つ目のメリット

思慮深いことによるメリットで真っ先に1つ挙げるならば、無駄が少ないというのがあります。
例えば思慮深い人は、絶対にダイエット食品を買わないでしょう。
「これを食べれば楽に痩せられる!よし買おう!!」とは、思慮深い人は絶対に思わないのです。
- 効果のあるダイエット食品の話は聞いたことがない
- 仮に痩せたとしてもまたすぐに太るだろう
- 痩せている人は痩せた体を保つ習慣が身についているのだから
大体このようなことを考えます。
何か新しいことを始める時も、やり方を学んでから始めるし、料理もレシピを見てから作ります。
思慮深いことによる2つ目のメリット
2つ目のメリットは、会話の能力が考えない人に比べて非常に高いというものがあります。
相手の興味を持っている分野や性格を考えて話すので、余計なことを言って相手を苛立たせることが少ないのです。
また相手が余計なことを言っても反射的に反応しないので、スムーズに会話を続けることができます。
ようは反射的に言い返すということをしません。
思慮深い人の1つ目のデメリット

1つ目の真っ先に挙がるデメリットとしては、疲れやすいことでしょう。
思慮深い人と内向的な人の意味は同じです。
刺激に対して脳に直線的に電気信号が通るのではなく、ぐるっと周って通ります。
そのため内向的な人は、人と会うとエネルギーを消耗しやすいのです(誰に対しても気を使う)。
人と会わずに生活する人はあまりいませんので、非常に疲れやすいということになりますね。
思慮深い人の2つ目のデメリット
2つ目のデメリットも中々に深刻です。
イップス、という言葉を知っていますか?
ゴルフが発祥ですが、球技全般で使われるスポーツ用語です。
止まっているボールに力をうまく加えられなくなるという、精神的な病です。
ボールを投げたり飛ばしたりする際、いちいち何かを考えてストレスを感じていたのでは、脳のその動作に関わる部分が壊れてしまうのです。
プロスポーツ選手だからイップスが大問題になるだけで、普段から何をするにしてもイップスであるという人はたくさんいます。
考えない人の1つ目のメリット

1つ目のメリットは、エネルギーを節約しようとしないので、常に全力を出せることです。
子供の頃の自分を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
何か新しいスキルを習得する際に、面倒くさいとは全く思わないし、心理的な抵抗もありません。
どうしてそういうことができるのかというと、失敗した時のことを考えないし、行動する時に安全も確認しないからです。
行動する時には何も考えないほうが、行動しやすいのです(何かを考えたらダイエット食品の購入ボタンなんか押さない)。
考えない人の2つ目のメリット
世の中には、確実に心の病になる方法があります。
ネガティブなことを考えすぎるという方法です。
これは反すう思考と呼ばれるものです。
人間は同じことを考え続けると極端な思考になるので、非建設的なことを考えるのは避けたほうがいいのです。
精神的に不健康な人は何故か、一般的な人に比べて妙に話し方がしっかりしていることが多いですよね?
ネガティブなことを熟考してしまった結果と言えるでしょう。
考えない人の1つ目のデメリット

プロのスポーツ選手は100%近く、自分のことを内向的な人間であると言うそうです。
考えてみれば当たり前の話で、物事を熟考する思慮深いタイプじゃなければ、技量を高めていくということができません。
そもそも考えないタイプのほうがスポーツに向いているのであれば、イップスが問題になることはなかったでしょう(考えないタイプはイップスにならない)。
考えない人の2つ目のデメリット
会話をする際に不利。
なぜ不利なのかというと、人間には次のような癖があるからです。
- 相手の言葉に動揺する
- 動揺したのは何故か?と考える
- 相手に悪意があったからと考える
この自動的な思考の流れは、スピードが早すぎるため、本人が全く気付かないのだそうです。
思慮深い人じゃなければ、中々この自動思考に気付きにくい。
なので相手からすると、突然機嫌が悪くなる接しにくい相手となります。
比較したリスト
無駄が少ないというのは、つまりエネルギーを節約するという傾向なので、絶対に有利とは言えません。
一言で言えば、思慮深い人というのは構えすぎ。
考えない人は準備しなさすぎ。
ということでしょう。
自分で考えることを選ぶ事が大事

考えすぎると、行動を起こせなくなります。
逆に何も考えなければ、知識を積み上げられない。
ですが行動を起こせないというのは、危険な状況に備えすぎているだけです。
心の病になるのも、ネガティブなことを考えすぎた結果でしょう。
何を考えて何をするのか、自分で決めることさえできれば、思慮深いけど行動力が高いという人物になれますね。
どちらのタイプの人でも、考える対象は自分で決めるべきです。
人気のある対戦ゲームの大半は、判断力を競うという作りになっています。
つまり我々は、何を選択するのか?という問いを楽しむことができるようになっているのです。