学習の前後に別なことをすると、物覚えが悪くなる

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「自分は学習能力が高いと思っているんだけど、中々上達しない」

「あの人、とても賢そうなんだけど、意外と物覚えが悪いな」

といったことは、日常生活で珍しくありません。

練習や勉強の効果が思ったより伸びない原因の1つとして、学習の直前、または直後に別なことをしている可能性が高い。

といった話をします。

次のような人向けの記事
  • 新しい物事を覚えられない
  • 練習していることがあるのだけど伸びない
  • 努力したいことがあるけどやる気が出ない

逆向性健忘と前向性健忘

凄く簡単に説明すると、クマさんに襲われたら前後の記憶がなくなるという現象です。

  • 健忘=忘れっぽいこと
  • 逆向性健忘=直前の記憶を忘れること
  • 前向性健忘=直後の記憶を忘れること

簡単ですね。

重要なのは、直前と直後、つまり前後数時間の記憶を忘れるということです。

古い記憶は忘れにくいのです。

ちなみに、古い記憶は残って直前の記憶が失われやすいことを、リボーの法則と言います。

新しい記憶ほど壊れやすい

記憶の固定化

1900年、2人のドイツ人の心理学者ゲオルク・ミュラーとアルフォンス・ピルゼッカーは、無意味音節の学習をしたすぐ後に別の音節の学習をおこなうと、最初の学習の記憶が失われることを発見しました。

ところが、新しい音節の学習をおこなうまでにしばらく時間をおいた場合には、最初の学習の記憶が失われることがありませんでした。

記憶と情動の脳科学 P83~84より引用
  • すぐ後はダメ
  • しばらく後はOK

すぐ後、直前、しばらく、とは具体的にどれくらいの時間なのか?という疑問が湧きますよね。

電気けいれんショックで人為的に逆向性健忘を起こした実験結果は、次の通りです。

  • 1分以内の記憶は壊れる
  • 1時間以内の記憶は壊れやすい
  • 1日経った後は壊れにくい

なので、しばらくというのは大体数時間後、という解釈で良さそうです。

長期記憶と短期記憶はそれぞれ別々に作られるらしく、記憶の固定化というのは全面的に正しいわけではないのですが、考え方としては大体合ってます。

何かを学習した後は1分以内に別なことをしないほうがいい。

干渉理論

ほとんど記憶の固定化と同じです。

  • Aをする前にBをすると、Aが覚えにくくなる
  • Aをした後にBをすると、Aが覚えにくくなる
  • 短い間隔でAとBをすれば、両方覚えにくくなる

余りにも短い間隔で別なことを学習するのは、良くない。という話です。

全く時間を開けず、連続で学びたいことを学ぶ機会というのは、やる気の問題的にあまりないでしょう。

ただ、そういう機会があるとすれば、本人のやる気にとって悲しいという結果になります。

最低でも10分ほどの休憩を取っていれば、努力の効果が高かったはずですから。

クマさんに襲われなくても何か刺激があれば壊れる

どのタイミングで学習すれば効率よく覚えられるのか?

睡眠は記憶の固定化を促進します(重要)。

言われてみれば、プロのアスリートや音楽家は練習直後に昼寝をします。

アスリートじゃなくても見に覚えがあることですが、集中して何かを練習した後というのは疲れて何もできません。

昼寝こそが、練習成果を激増させていたという話です。

ちなみに集中状態での練習は、トッププロで3~5時間くらいできると言われています。

眠る前に学習する

難しい本を読んだり、キーボードのタイピングの練習で興奮して眠れない。という人は珍しいでしょう。

脳が興奮しない事柄であるならば、眠る前にするのがベストタイミングと言えます。

意識高い人は寝る前に読書をすることが多いとよく聞きます。

そういえば世の中のゲーマーの大半は、寝る直前までゲームをして、寝付きが悪いながらも寝るという生活をしていますね。

寝付きに目を瞑れば、学習方法としては非常に効果的であったというわけです。

1日の終わりには好きなことをすると、その日1日が良い印象で終わる。という人間心理があります。

学習したいことは、心の底から好きなことではない可能性が高いですが、「今日も生産的な1日を過ごしちゃったわー」という気分になれるかもしれません。

朝起きてすぐに学習する

村上春樹は、朝起きてすぐに執筆をするそうです。

その後に朝食とか歯を磨いたりして、また執筆して昼寝をすると。

確かに朝食、歯磨き、通勤、通学という時間は、何かを学習したりしていませんので、理に適っています。

僕は大昔に非想天則という対戦ゲームに熱中していた時、朝仕事に出かける前に10分ほどプレイしていたのですが、確かに自分はそのゲームが凄く上手でした(寝る前と朝、両方してた)。

一番重要でやっかいなことを朝一番にしろ、という有名な言葉がありますね。

ブライアン・トレーシーのベストセラー、カエルを食べてしまえという本です。

朝一番に重要なことをするのは気が重いのですが、「今日も意識高い生産的な1日をスタートさせてしまった、ヤレヤレ」という気分になれるかもしれません。

終わりに

書いたことのまとめ
  • 新しい記憶ほど壊れやすい
  • 何かを学習した後には、最低でも数分の休憩を取る
  • 睡眠前に学習をする
  • 脳が暇になる時間があるなら、その前に学習をする

やっぱりマルチタスクというのは、特別な人じゃない限りやめたほうが良さそうです。

学習中に頻繁にSNSを見るという人は意外と少ない(飽きた時は見ると思う)。

ですが、何か終わった瞬間にSNSを見るという人は多いでしょう。

しかも世間一般では、その行為は全く悪いことではありません。

何かを終わらせた後に好きなことをする、というのを止める人はいませんからね。

なので僕は中々、今回書いた内容に気づきませんでした。

物覚えを良くする効率良いタイミングをまとめてみると、次の3つになります。

学習タイミング
  • 全然抵抗がないならば、寝る前に学習する
  • 凄く抵抗があっても、朝食を取る前に学習する
  • 学習した直後に息抜きをしない(最低でも10分~1時間は空ける)

僕は「ブログが何故か全然上達しないな」と思っていましたが、上記3つには1つも当てはまっていませんでした。

やはり何事も原因があるようですね。

朝食前に書くというのは心理的抵抗が凄いですが、慣れるしかないようです。

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