書評

成功したから幸せではなく、幸せだから成功するという説。【書評】

今回紹介する本、幸福優位7つの法則には、自分の脳をポジティブな状態にする具体的な方法が書かれています。

幸せの一般的なイメージは、歯を食いしばって努力をして、その結果成功して幸せになる。

しかし、それは順番が逆であると説いた本。

成功したから幸せなのではなく、幸せの後に成功があると。

人によっては恐ろしい話です。何故ならば気分が落ち込んでいる人は成功しないということになりますから(誰でも落ち込んだままの時期はあると思う)。

「自分の調子を良くするためのヒントが書いてある」くらいの軽い気持ちで読んでみてください。

法則1 ハピネス・アドバンテージ

1つ目の法則は、ネガティブもしくは平常時に比べて、ポジティブな状態の脳には優位性があるというものです(原作のタイトルが、ザ・ハピネス・アドバンテージ)。

改めて言われて見れば、確かに経験的に思い当たることが多いですね。

では具体的にどうすれば、ポジティブな脳になるのか?

ポジティブになる方法
  • 1 瞑想する
  • 2 何かを楽しみにする
  • 3 意識して人に親切にする
  • 4 ポジティブな感情が生じやすい環境をつくる
  • 5 運動する
  • 6 経験か他人のためにお金を使う
  • 7 固有の強みを発揮する

7はVIA-ISテストというもので無料で測れます。

テスト結果は日本語で表示できますが、英語での登録なので時間とエネルギーがある時にどうぞ。

法則2 心のレバレッジ化

マインドセットと呼ばれるものです。

自分の能力は固定的で変わらないと考えているか、成長して伸ばせると考えているか。

言うまでもなく、成長すると思ったほうがポジティブで好ましいでしょう。

関連記事>>>人には大きく分けて2種類の考え方がある【マインドセットの意味】

法則3 テトリス効果

テトリスを長時間やり続けると、普段からブロックに合うパターンを探し求めるようになってしまうというもの。

税理士や弁護士というのは、普通の人に比べてうつ病になる確率が高いのだと(弁護士で3.6倍)。

主な仕事内容が、間違いを見つけることなので、普段の人間関係や世の中全般に対しても同じように対処してしまうのです。

探そうと思えば誰でも、インチキ臭い事柄や自分や他人のダメなところは、すぐに山程見つけられます。

無意識にネガティブな事柄を探すようになってしまえば、もう勝ち目がなくなってしまう。

逆にテトリス効果をプラスに持っていければ、これ以上のことはありません。

テトリス効果をプラスにするエクササイズ
  • 1日に起こった3つの良いことを書く
  • ポジティブな経験について書く

練習あるのみ。

他にも自分を励まし続けるという習慣があるそうです(違う本の話)。

法則4 再起力

人は特定の分野で失敗や挫折を経験すると、日常のあらゆることも同じように失敗すると思ってしまう。

これは認知心理学で「過度の一般化」と呼ばれます(認知の歪みの1つ)。

この「学習された無力感」を感じたままにしてしまうと、当然ですが心の病になります。

無力感を跳ね除けるどころか、むしろ成長のきっかけとして利用していこう、というのが再起力。

これは意識して訓練しなければ、身につけるのは難しいようです。

内面の自動思考に反論する様子から、言葉の柔道と例えられます。

自分自身とレス(口喧嘩)バトルをするイメージ。

とても奥が深く難しいですが、覚えれば心の病にはなりません。

この問題に悩んでいる人も多いと思われるので、リンクをたくさん貼っておきます。

関連記事>>>楽観主義者と悲観主義者の違い【説明スタイルとか反事実とか】

外部記事>>>口喧嘩バトル漫画 オーシャンまなぶ

関連書籍1>>>いやな気分よ、さようなら コンパクト版

関連書籍2>>>EQ 2.0 (「心の知能指数」を高める66のテクニック)

法則5 ゾロ・サークル

ゾロ・サークルのゾロとは、映画マスク・オブ・ゾロのゾロです(ロロノア・ゾロではない)。

映画の中でゾロの師ディエゴは、ゾロを最初に小さな輪の中で訓練させて、それができるようになってから次の訓練をさせました。

コントロール感覚を得るためには小さなことから始めよう、という考えです。

いきなり大きなことを始めようとすると、コントロール感覚を失って混乱してしまいます(結果、手を付けない)。

部屋の掃除ならば、最初は机の上だけ掃除する。というルールです。

小さく始めよう。

法則6 20秒ルール

20秒ルールは、かなり色々な本に引用されるくらい画期的なルールです。

やり方は簡単

20秒ルール
  • やったほうが良いことは物理的に20秒速く取りかかれるようにする
  • やらないほうが良いことは物理的に20秒遅く取り掛かれるようにする

例えば

20秒速くする
  • ゴミ箱は椅子の近くに置く
  • イビキ防止グッズは枕元に置く
  • まだ読んでない本は机の上に置く

反対は

20秒遅くする
  • よく見てしまうサイトは繋がらないようにする
  • アイスやポテトチップスを買い置きしない
  • 帰り道にコンビニや飲食店を通らないようにする

ポテトチップスを買いだめしたら、毎日寝る前に一袋食べるに決まっています。

子供が忘れ物をしないように、玄関に置いておく。

自分自身に対して母親の心を持ちましょう。

法則7 ソーシャルへの投資

人は何故かピンチになると、何故か周囲との繋がりを断って殻に閉じこもってしまう。

ピンチの時こそ協力することが大事。

そして普段からも周りと助け合って生きていくのが大事というルール。

終わりに

2011年に出た本ですが、僕は2017年に購入しました。

内容を理解して自分で実績するようになったので、書評としてまとめてみた、といった感じです。

2の心のレバレッジ化はマインドセット、4の再起力はEQ(心の知能指数)として当てはめるまで、中々理解できなかった記憶があります。

  • 1日に起こった3つの良いことを書く
  • 20秒ルールを生活に取りいれる

ゾロ・サークル的に考えて、この2つから生活に取り入れてみてはどうでしょうか?

紹介した書籍とショーン・エイカーの動画など

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ショーン・エイカーの代表作。

初めて幸福優位論を聞いた時は衝撃的でした。

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ポジティブな能力を伸ばす手法が書かれた本。

具体的な方法がたくさん書かれています。

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法則7 ソーシャルへの投資について重点的に書かれた本。

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