先日友人が以下のようなことを言っていた。
そういえば割と今更なんだが自分の興味ないゲームだとマジで配信開きすらしてくれない愚民の硬派っぷりには驚きを隠せていないよ
— みずお (@n_water3) November 7, 2018
つまり配信するゲームによって、視聴者数が余りにも違うことに驚いている。(愚民っていうのは愚痴スレっていう場所にいる人達のことを指している)
全く同じ道を辿ってて笑った 偽さんでそうなんじゃもうただそういうもんなんだって受け入れるしかねえな もっと粘度高めな関係だと思ってたんだけど案外ドライな関係だったんだなぁ
— みずお (@n_water3) November 7, 2018
僕も全く同じ体験をしたことがある。
非想天則という対戦ゲームを熱心にやり込んでいた時期があって、その時に配信をしていたんだけど、別なゲームを配信すると本当に人が少なかった。
まるで友人達が家に遊びに来るのは自分の持っているゲームが目的で、本当は自分自身には関心がないのではないか?と、小学生のような気分になってしまうんだ。
別なゲームを配信すると人が来なくなるのは何故なのか。
ゲーム配信は相手に影響力を及ぼす分野である
世の中には保険の販売員やテレビのCMを作る人のように、特定の物を「いいね」と思わせるのが仕事という分野がある。
とうぜん配信や僕のブログも似たような部分があるだろう。
そういった影響力を及ぼそうとする人が最初に何をするのかというと、まず下準備をしているらしい。
例えば、全く知らない女性に告白しても受け入れてもらいにくいのは、男性ならば誰もが知るところであろう。
あとは告白するタイミングというものもある。
注意から生まれる重要性が重要
人間は、目立つものは重要なものだと思ってしまう。
理由は色々あるんだけど、目立つものは実際に重要である場合が多いからだ。
美人だとか、格闘選手みたいな体型の男性とか、大きな物音とかね。
さきほどの「全く知らない女性に告白しても受け入れてもらいにくいケース」は次のようになる。
相手の女性が告白されてOKを出す相手とはどういう人だろう?
それは女性が普段から注意を向けている人だ。(実際はそんなに単純ではないだろうけど)
なので、あらかじめ女性の注意を操っておく(下準備)と告白の成功率は高まることになる。
そして人間の注意を操るものは、ある程度決まっているらしい。
6つの注意を操るもの
次の6つはあらゆるものに共通することなんだけど、ゲーム配信に当てはめて考えてみよう。
性的なもの
世間一般では金切り声の男性の配信が賑わうことは、まず無いと言われている。
VTuberというものが流行っているが、アレもおっさんより見た目も声も可愛いからというのが要素の1つとしてあるだろう。
要素の1つというのは、キャラが可愛いとか性的という理由だけでDMMのブラウザゲーをする人は少ないからだ。
艦これの大破絵とか、ソシャゲは大体美少女がたくさん出てくるのはこういった理由による。
みずおくんはJKじゃないので、この要素は関係ないかな……
成人男性はJKが好き、人それをメンタリズムという。
身の危険を感じさせるもの
身長190センチの男性とか、怖い話とか身の危険を感じさせるものだろう。
ホラー映画やホラーゲームとかも同じ。
配信に活かすのは、中々難しい。
そういえば僕が配信している時に、突然怖い画像と音声が流れるコンテンツをプレイさせようとしてくる人がいたけど、面白くなるように気を使ってくれていたのかもしれない。
ユニークなもの
独自性があるとか、特徴的っていう意味だね。
例えば配信の世界では、顔を出すと視聴者が増えると言われている。
他には異常にそのゲームが上手だとか、イケボであるとか、話し方はしっかりしているとか、ユーモアのセンスがあるとかだね。
自分と関係しているもの
この効果は絶大で、強力な磁力がある。
例えば文章を書く時、誰か1人に向かって書けとよく言われる。
メッセージがその人向けに書かれているものだとハッキリしていて、自分と関係しているものだとわかれば、注意を向けるし、興味が湧いて真剣に聞くし、保存もする。
占いとか性格診断テストとかも同じだ。
人間は自分と関係しているもの(あるいは自分自身)に強く注意を向ける。
自分が見たことも聞いたこともやったこともないようなゲームの配信を見ないのは、おそらくこれが理由。
僕が非想天則を配信していた場所も、非想天則をプレイしている人がたくさんいた場所だ。
その場所にはLOLをしている人は誰もいなかった。
未完了のもの
ファイナルファンタジーやドラクエシリーズで、裏ボスを倒した瞬間に飽きたっていう人はいないだろうか?(もしくはアイテムコンプリートした瞬間)
よっぽど酷い出来じゃなければ最後までプレイするんだけど、僕は全てのRPGがこの瞬間に飽きる。
人間は「完了した!」って思った物事には注意を向けなくなるらしい。
逆に未完了のものには注意を向ける。
これをツァイガルニク効果という。
やりかけのゲームや読みかけのなろう小説は続きが気になるけど、やったことないゲームや小説は逆に読むのが面倒くさい、その正体がコレだ。
突然違うゲーム配信が始まるっていう行為は、まだ読んだことない本を読むようなもの。
なるべく同じゲームを配信するほうが、視聴者数は安定する可能性が高い。
ミステリアスなもの
謎めいた話をすれば、人は解説を求める。
なのでミステリアスなものには、人は完了を強く求めるんだ。
専門的な難しい話を一般に向けて伝える時には、ミステリー仕立てにするとうまくいくと言われている。
とりあえず、そのコミュニティーで全然流行ってないゲームが、摩訶摩訶や魔界村のような神秘的な雰囲気を醸し出すことは滅多にない。
別なゲームを配信しても視聴者を減らさない方法を考えてみよう
いくつか考えてみた。
人気あるAというゲームを配信>後日、人気ないBというゲームを配信という流れだとする。
下準備する
- Aを配信中に、少しづつBの話題を出す=自分と関係しているもの
- 配信外でBを紹介しておく=自分と関係しているもの
- BをAと似ているジャンルのゲームにする=自分と関係しているもの
- 視聴者と一緒にBをプレイする=自分と関係しているもの
- Bを配信する時だけ顔を出す=ユニークなもの
実際、別な格闘ゲームは視聴者減らなかった記憶がある。
まとめ
書いたことをまとめると、重要な点は次の3つとなる。
- 6つの注意を引く要素に当てはめて考えると、ゲーム配信は「自分と関係しているもの」しか満たしていない可能性が高い。
- なので配信者が本田翼とかじゃない限り、視聴者数はみんなが注意しているゲームを配信しているかどうかが大きい。
- 人気がないゲームを配信しても視聴者を減らさないようにするには、何かしらの下準備をする必要がある。
配信をしていると、「視聴者は、自分が好きだから配信を見てくれるんじゃないか?」と思ってしまう。
しかし、配信者が好きという理由だけで配信を見る人は中々いないというわけだ。(男同士だしな……)
参考にした本
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